2013年・良く聞いた音楽アルバムベスト10

どこのブログも2013年を総括する記事をアップしていて、読んでまわるのが面白い今日この頃です。

音楽そのものも好きだけど、他人が音楽について書いたテキストを読むのも好きだという自分みたいな人も多いだろうし、自分もささやかながら音楽消費者のはしくれとして、年間ベストを決めようと思いました。(暇潰しに)

とりあえず2013年に聞いた回数の多いものを上位にして選んだので、何枚か去年のアルバムも入っちゃってます。許してください。

第1位 グランドファーザーズグランドファーザーズ』 

今年上半期、僕のカーステでずっと鳴りっぱなしだったアルバム。
80年代後半から90年代初頭にかけて、東京のライブハウスで名を馳せていたグループ、グランドファーザーズの、21年ぶりのニューアルバム。ルーツミュージックへの造詣の深さと、卓越したソングライティング能力、素晴らしい演奏力が、21年という時間の経過によって、より円熟した魅力を発揮している。

2月に行われたライブに行きましたが、青山陽一西村哲也ツインギターの恰好良さに痺れました。

グランドファーザーズ

グランドファーザーズ

第2位 安室奈美恵『FEEL』

今年の下半期、ずっとカーステに入っていて、死ぬほど聴きこんだアルバム。

ここ数年、世界的にポップ・ミュージック界を席巻しているEDM(エレクトリック・ダンス・ミュージック)。しかし、日本ではそれほど認知されてるとは言い難く、自分も「EDMってなんじゃらほい?」と思ってたところに「愚民ども!これがEDMよ!聴きなさい!」とばかりに、安室奈美恵がEDM全開の新作をドロップしたので、渡りに船とばかりに飛びついて聴き倒しました。

「よそはよそ、うちはうち」感が進む日本の音楽シーンで、ポップの女王様たるもの欧米の最新のビートは乗りこなして当然、と言わんばかりの攻めの姿勢にぐっときました。「Rainbow」「Heaven」など煌びやかなEDMの曲がアルバムの核になってますが、全曲が銀座ジュエリーマキのCMに使えそうなキャッチーさで、ほとんどの曲が3分〜4分。全12曲でトータル42分というコンパクトさ。この人のエゴはどこにあるんだろうと思うほど聴きやすくてカーステでのBGMに最適です。軽快な「Can you feel this love」や「Supernatural Love」「Contrail」の勇ましさを聴いてると、今日も全国の若いお母さんはこういう音楽にパワーをもらいながら子供を保育園に送り届けてるんだろうな、と思ったり。

個人的になんでこんなにこのアルバムが好きなんだろう、と思ったのですが、既に名を築いたミュージシャンが、西洋の流行にかぶれてビートを全面的に変える、という時の賛否両論な感じが好きなんですね。むかしチェッカーズが1990年にアシッドハウスを全面的に導入して作った「Oops!」というアルバムが今も大好きなんですが、それを思い出しました。

FEEL (特典ポスター無)

FEEL (特典ポスター無)


第3位 ポルトガル・ザ・マン『EVIL FRIENDS』

今年一番、「半信半疑で買ってみたら大当たりだった」1枚。

アラスカのサイケデリック・ロックバンド、ポルトガル・ザ・マンの7枚目のアルバム。The Flaming LipsSuper Furry Animalsを引き合いに出されて紹介されているのを見て「きっと好きな音だろうな」と思って買ってみたら、非常に好みのツボを突かれるサイケデリックポップサウンドがみっちり詰まった聴きごたえのある1枚でした。ハイトーンのボーカルとポップなメロディ、フォーキーでドリーミイだけど退廃とダークネスも垣間見えるひねくれた楽曲、ドタバタしたバンドサウンドの人懐っこさ、などなど好きなとこだらけです。音像もいいな、と思ったらプロデューサーがデンジャーマウス!嫌いになる要素が一つもなかった。

Evil Friends

Evil Friends

第4位 BELLRING少女ハート『BEDHEAD』

全員黒いセーラー服+カラスの羽根というゴスロリチックでオタクの前立腺をくすぐるビジュアルと、唄わされてる感バリバリの舌足らずな歌唱と、UKの陰鬱なサイケデリックロック感を基調にしたカオティックな楽曲達が、アマルガムになってたまらないアルバム。縁あってライブハウスで目撃する機会があったのですが。カラスの羽をブンブン振り回したりバットやビール箱を振り上げてのパフォーマンスにこの子らカッコイイ!と思ってしまいました。
BedHead

BedHead

第5位 ガールズ&パンツァー・オリジナル・サウンドトラック

TVのバラエティ番組で使われまくっている「戦車道行進曲!パンツァーフォー!」を始め、マーチングバンドをフィーチャーした大ボリュームの2枚組。勇壮で力強いブラスの旋律を聴いてるだけでアニメの名シーンが次々にフラッシュバックしてきて、劇伴音楽の魅力というのを再確信させてくれました。

2枚目にはライバル各校のモチーフとなった国の行進曲や、上坂すみれ&金本寿子の歌う「カチューシャ」、奇っ怪な「あんこう音頭」、TVサイズのOP&EDも入っていてこのお値段、お得ですよ!

今ごろCorneliusを起用するような「攻殻機動隊ARISE」のいかにもクールジャパンよりも、博物館で埃をかぶってそうな「戦意高揚音楽」「プロパガンダ音楽」「軍歌」を日本の女子高生部活萌えアニメに甦らせたガルパンのクールじゃないジャパンぶりの方が、スリルがあって楽しかったです。

TVアニメ『ガールズ&パンツァー』オリジナルサウンドトラック

TVアニメ『ガールズ&パンツァー』オリジナルサウンドトラック

以上です。5位以下はこんな感じ。

第6位 ジェイムス・ブレイク『オーヴァーグロウン

オーヴァーグロウン

オーヴァーグロウン

第7位 奥田民生『O.T. Come Home』

O.T. Come Home

O.T. Come Home

第8位 Foals『Holy Fire』

Holy Fire

Holy Fire

第9位 Vampire Weekend『Modern Vampires of the City』

Modern Vampires of the City [輸入盤CD] (XLCD556)

Modern Vampires of the City [輸入盤CD] (XLCD556)

第10位 花澤香奈『claire』

claire

claire

2014年も、何度も聞き返すようなアルバムに、出会えるといいですね。